3.99ドルで売っている『Level Of Detail Manager』を紹介します。
https://cgcookiemarkets.com/all-products/lod-manager/
距離や視野角に応じて、モデルのメッシュやモディファイアを変化させることができるアドオンです。
描画時のオブジェクトの頂点数を変化させられるので、レンダリング時間短縮になります。
近くにあるオブジェクトだけに細分割曲面をかける、ということもできます。
ちょっとクセの強いアドオンなので、説明されてないと使い方がよくわからないと思います。
ここではざっくりとした流れを説明するだけですので、詳しい説明は付属のドキュメントを見てください。
まず、変換後のオブジェクトを作ります。下の画像では近距離・中距離・遠距離用のオブジェクトを3つ作っています。オブジェクトはいくつ作っても構いません。
できましたら[Ctrl+G]やプロパティのオブジェクトタブで、オブジェクトグループを設定します。グループ名は何でもいいのですが、わかりやすいものがいいでしょう。
ツールシェルフにLOD Groupというのがあるので、そこにさっき設定したグループ名を入れます。Add Levelを押し、オブジェクトと距離を設定します。
オブジェクトグループはLODオブジェクトの種類ごとに必要です。
岩と木を同時に使いたい時などは、それぞれ別のオブジェクトグループを作り、距離などを設定します。
なんでもいいのでオブジェクトを追加し、LOD Object > LOD Groupに先ほど設定したオブジェクトグループの名前を入れます。これでLODが使えます。
この状態でカメラを移動させ[Update Object]ボタンを押すと、オブジェクトが切り替わります。
アニメフレームを変化させても切り替わります。
カメラにアニメーションを設定すると、自動的に変化してくれます。
このアドオンはアニメーションの内容しか見てくれないらしく、カメラをパスラインに沿わせて移動させているときなどは、一度アニメーションにベイクする必要があります。
複数のオブジェクトを選択し、最後にコピー元のオブジェクトを選択した状態で
[Copy From Active To Selected]を押すと、LODの設定がコピーされるので便利です。
LOD Objectのチェックを変えると、メッシュだけやモディファイアだけ変化させる設定にしたり、カメラ以外のオブジェクトを中心にしたりできます。
視野角に入っているものだけを変化させたいというときは、[Use Frustum]にチェックを入れます。Frustum levelは視野角に入っていないときのオブジェクトを指定する設定です。今回は3にします。これでカメラに写っていないときは、自動的に3つめのオブジェクトに変化するようになります。
カメラからの距離や視野角に応じてモデルを変化させる『Level Of Detail Manager』【Blenderの便利なアドオンを超簡単に紹介】
『Particle Instantiator』その1 ビルボードの作り方【Blenderの便利なアドオンを超簡単に紹介】
Cyclesでは、Blenderのパーティクル機能を全て使うことができず、
色々と苦労するのですが、その問題をある程度解決してくれる
『Particle Instantiator』というアドオンの説明をします。
ちなみに有料アドオンで、この記事執筆時点では14.99ドルです。
色々と機能があるのですが、ちょっと癖が強いアドオンです。
ビルボードの作り方を説明しながら、基本的な使い方を説明します。
ビルボードというのは、カメラの方向に向いている平面メッシュです。
パーティクルと組み合わせて使うと、煙などを作ることができます。
まず最初にパーティクル発生元のオブジェクトを作ります。
今回は平面オブジェクトを使います。
【パーティクルタブ > 新規】からパーティクルを作ります。
数や終了時間や重力を設定します。数が多いと後で重くなるので、少ないほうがいいです。
ある程度、出来上がってから増やせばいいでしょう。
パーティクルが出来上がってからベイクします。
最後の結果が変わってしまうので、ベイクは必ずやらないといけません。
カメラの方向を常に向くオブジェクトを1個作ります。
【追加 > 平面オブジェクト】から平面オブジェクトを作り、
トラックというオブジェクトコンストレイントを追加します。
ターゲットに現在使っているカメラオブジェクトを設定し、
先をZ、上をYかXにします。YとXは次に設定する画像の方向によって変わります。
平面オブジェクトをに、UVとマテリアルを設定します。
今回は透過付きの画像を設定しています。
ビルボードが1個出来ました、これを先程のパーティクルと組み合わせます。
パーティクルのオブジェクトに先程の平面オブジェクトを設定します。
方向が上を向いてしまいますが大丈夫です。
表示をポインタのみにして、見やすくします。
[Instantiate Particles]ボタンを押すと、パーティクルの値をコピーしたインスタンスが
作成されます。これでひとまず完成です。次はこのインスタンスにアニメーションを入れる
方法を説明します。
『Particle Instantiator』その2 パーティクルアニメーションの作り方【Blenderの便利なアドオンを超簡単に紹介】
前回の記事の続きです。
『Particle Instantiator』を使って、パーティクルアニメーションを作る方法を紹介します。
下の動画は、購入すると付いてくるデモファイルのレンダ画像です。
レンダーにオブジェクトが設定してあるパーティクルに、
回転や拡大縮小アニメーションを設定します。
【Instantiate Animation】の中にある[Use Particle ~]を設定し、
[Instantiate Particles]ボタンを押すと、生成されるインスタンスに
位置・回転・拡大縮小が反映されます。
コピー元のオブジェクトに設定されたアニメーションを、
生成されるインスタンスに反映させることが出来ます。
下の[Use Dupli Object Keyframes]を押し、最初と最後のフレームを入力すると
インスタンスに反映されます。
ちなみに[Keyframe Step]の値を上げ、アニメ補完を[一定]にすると
カクカクしたリミテッドアニメ風のアニメーションが出来上がります。
位置・回転・拡縮だけでなく、シェイプキーによるアニメも設定することが出来ます。
『Particle Instantiator』その3 パーティクルに剛体物理を設定する方法【Blenderの便利なアドオンを超簡単に紹介】
前回の記事の続きです。
『Particle Instantiator』でパーティクルに剛体物理を設定する方法を説明します。
Blenderの剛体物理は便利なのですが、パーティクルにそのまま適用できないので、使いたい場合は『Particle Instantiator』を使います。
パーティクルに元々ついてる物理は回転してくれない上に変なはね方をするので、どうしても違和感が出てしまいます。元々粒子なので当然ですが。
便利なのですが、使い方に強いクセがあります。
まず、床とパーティクルが出るエミッター、それとパーティクルとして使うオブジェクトを作ります。
パーティクルの設定をします。寿命を短くすることと、【レンダー > 不死】を設定するということに注意してください。
剛体を設定します。床にパッシブ、パーティクルになるオブジェクトにアクティブの剛体を設定します。
パーティクルをベイクし、インスタンスを出現させます。
上に固まっちゃってますが、これで成功です。
【[Initialize Rigidid Bodies]ボタンを押す > 最初から最後まで再生 > [Finalize RigidBody]を押す】という操作をします。
色んな理由があってこういう複雑な操作をしないと、上手く設定できないようです。
『Particle Instantiator』その4 lifetimeの使い方【Blenderの便利なアドオンを超簡単に紹介】
前回の記事の続きになります。
今回も『Particle Instantiator』のlifetime機能について説明します。
lifetimeとはオブジェクトの寿命なのですが、これを使うとパーティクルの寿命に対応したアニメなどを作ることができます。
『Particle Instantiator』で作られたオブジェクトには、lifetimeというカスタムプロパティが設定されています。
これはパーティクルの寿命と対応しています。
lifetimeはドライバからオブジェクトに反映させることができます。
下の動画では拡大縮小に反映させ、オブジェクトがだんだん大きくなるように設定しています。
いつも通り[Instantiate Particles]ボタンを押すと、元オブジェクトのドライバがコピーされます。
コピーされない場合は【Instantiate Drivers】のチェックが外れているのかもしれません。
オリジナルのlifetimeを作ることもできます。
カスタムプロパティに好きな名前の変数を追加し、その変数にアニメーションを付けます。
その後【[Use Dupli~] > [Add Propa~]】にその変数の名前を入れると、
コピーされたオブジェクトのその変数がアニメーションするようになります。
寿命によって色を変えたい時は『Object Color』アドオンを使います。
同じ作者のアドオンで2.99ドルします。
これを使うと、ランダムに色を設定したりすることができるようになります。
元オブジェクトのオブジェクトカラーにチェックを入れ、更新をアニメに変更。
キーフレームを設定して色が変わるアニメを作ります。
【[Use Dupli~] > [Add Propa~]】にobject colorという名前を設定すると
コピー先のオブジェクトにプロパティがコピーされます。
これで、マテリアルにオブジェクトカラーが送られるようになり、オブジェクトの寿命によって色を変化させることができるようになります。
色はランダムに設定することも出来ます。
Instantate::Object Colorをランダムにすると、元のオブジェクトで設定したカラーが
ランダムに出てきます。
Random Interpolationを設定すると設定したカラー同士を補完した色が出てきます。
黒と白の場合は様々な薄さの灰色になります。
ループにすると、設定した色が順番に出てくるようになります。
グリースペンシルの作成・編集機能を色々と追加しました【自分で作ったBlenderのアドオンを紹介】
AmasawaToolsにいくつか機能を追加しました。
amasawatools_1_5_4.zip
FreeStyleだけをレンダリングしたり、グリースペンシルに変換したりできます。
[Only FreeStyle Photo]というボタンが追加されています。
これを押すとFreeStyleのみレンダリングした画像ができあがります。
FreeStyleの設定をONにしなくても、自動で設定してくれます。
【Only select】にチェックを入れると、選択されているオブジェクトのみレンダリングされるようになります。
【Make GreasePencil】にチェックを入れると、FreeStyleの線がグリースペンシルに変換されます。OnlySelectも使えます。
タイムラインをずらして、もう一度レンダリングすると、グリースペンシルがアニメになります。
グリースペンシル自体を色々と編集できる機能も追加されています。
[GP iritonuki]というボタンを押すと線に強弱が付きます。
厚さだけや色の濃さだけや、選択されたものだけなど色々と設定は変えられます。
グリースペンシルなので、FreeStyleだけとは違い、線の太さや濃さを自由に編集できます。
[GP Subdivide]を押すと、線の分割数を増やすことができます。
簡単なそばの作り方(うどんも可)【Blenderのちょっとしたメモ】
大晦日ということで、そばを作ってみます。
これは非常に簡単に作れます。
- UV球を作った後、上半分を削除し、[F]キーなどで上を閉じます。
- パーティクルを追加し、【終了】を【開始】と同じ1にします。
- 発生源をボリュームにし、ランダムを設定します。

- Particle-Linkアドオンの[Genelate Particl Links]ボタンを押します。
- Curve Typeをベジエに変えます。
- これでそば用のカーブが出来上がります。後は普通のカーブと同じように、深度の値を変更して太さなどを調節すれば完成です。簡単でしょ。

amasawatoolsにグリースペンシルアニメ作成補助機能を追加【自分で作ったBlenderのアドオンを紹介】
FreeStyleを使ってとグリースペンシルを1フレーム分だけ作る機能を作ったので、
それを繰り返して、グリースペンシルアニメーションを作成する機能を追加しました。
download : amasawaTools1_5_8.zip
こんな感じです。
コマを飛ばしたアニメも作れます。
グリースペンシルなので、途中の状態を編集したり、タイミングを調整する事が簡単にできます。
作成は簡単です、カメラとモーションをセットした後、[FreeStyle2Anime]を押すと自動的に作成してくれます。
フレームステップを設定すると、その分フレームを飛ばしてグリースペンシルを作成します。
コマ飛ばしアニメを作るときに便利です。
あと、重要なこととして途中で止められません。
止められるように作ろうとしたのですが、構造が非常に複雑になり動かなくなっちゃたのでやめました。止めたい時はBlenderを強制終了でお願いします。
編集の追加機能として[GP Clean UP]を作りました。
ボタンを押して頂点数や長さを選びます。指定した以下の長さのストロークを削除してくれます。
細かいゴミみたいなストロークが削除されます。
編集機能をアニメーション全体に行き渡らせる機能も追加しました。
[GP All Frame Edit]を押して、使いたい機能にチェックを入れて[OK]を押すと、
選択したグリースペンシルレイヤーの、全てのフレームを編集します。
下では[iritonuki]と[Clean Up]をしています。
[GP Frame Render]はグリースペンシルを、ファイルにレンダリングするときに使います。
出力パスを設定し、ボタンを押すと使えます。
出力パスにPng画像として保存されます。選択中のグリースペンシルがあるフレームだけをレンダリングし、その他はコピーするだけなので、普通に動画としてレンダリングするときより、レンダリング時間が短くなります。
amasawatoolsにちょこっと機能を追加【自分で作ったBlenderのアドオンを紹介】
前の記事から一日しか経ってなくて申し訳ないのですが、
ちょっと使ったら、こういう機能もいると分かったので、機能追加します。
新しいバージョンはこっちからダウンロードしてください。
amasawatools_1_5_9.zip
グリースペンシルは性質上、こうやって奥のほうが線で黒く潰れてしまうので、カメラからの距離に応じて線の厚さと濃さが下がる機能を追加しました。
[GP Distance]を押して使います。
乗算処理なので、入りと抜きを入れた後に使うと、入りと抜きを反映したまま奥のほうが薄くなります。
グリースペンシルなので薄くなり方が機械的だと思ったら、好きに編集してください。
[GP Pressure Strength]を押すと線の太さと濃さを設定できます。
リセットする時に便利なので追加しました。
Amasawatoolsにグリースペンシル用のモーションブラー作成機能を追加【自分で作ったBlenderのアドオンを紹介】
Amasawatoolsにグリースペンシル用のモーションブラー作成機能を追加したので
紹介します。
ダウンロードはここから
amasawatools1_6_1.zip
前後のフレームのグリースペンシルをコピーする機能なので、
まずコピー元のグリースペンシルを作ります。手で描いてもいいんですが
今回はアニメーションを持ったオブジェクトから、グリースペンシルを作って
それを利用します。
[Freestyle2GP Anime]ボタンを押して、グリースペンシルを作ります。
フレームステップはなるべく細かいほうがいいです。今回は1にします。
見やすいように[レンダリングする物のみ]にチェックを入れて、
グリースペンシルだけが表示されるようにしておきます。
[GP Bunshin]を押すと前後のフレームをコピーして、ブラー部分が作られます。
フレーム数や、線の太さと濃さを減衰させる量など、好きなように決められます。
[GP Bunshin All]を使うと全てのフレームに同じ処理をしてくれます。
アニメーションで使いたい場合はこっちを使います。
AmasawaToolsに新機能追加しました【自分で作ったBlenderのアドオンを紹介】
AmasawaToolsに幾つか新機能を追加しました。
新バージョンのダウンロードはここからできます。
AmasawaTools1_6_7.zip
キャラクターを顔など、法線編集を利用して法線の方向をいじっている状態で、
FreeStyleのスムーズを利用すると、線の位置が微妙にずれます。
これを防止するため、レンダリング時に全てのメッシュの法線を自動スムーズのチェックを外すことでもとに戻し、レンダリング後に元に戻す機能を追加しました。
ついでにカリング・スムーズ・辺マークにチェックが入ります。
[Only FreeStyle Photo] > [Smooth ~]にチェックを入れると使えます。
3Dカーソルを中心に、波紋のようにグリースペンシルが広がる機能を追加しました。
数や距離、強さ・筆圧なの色々と設定できるようになってます。
is Lengthにチェックを入れると、3Dカーソルとの距離を考慮します。
これを使うと、波紋というよりは、ゴッドレイのような効果が出てきます。
Target Object Nameにオブジェクトの名前を入れると、そのオブジェクトを中心に
波紋が作られるようになります。空欄の場合は3Dカーソルを使用します。
アニメーションさせることもできます。
この時はオブジェクト指定の方がいいでしょう。
簡単にうずまきを作る方法【Blenderのちょっとしたメモ】
カーブと回転とプロポーショナル編集を利用すると、簡単にうずまきを作れるので
ちょっとメモしておきます。
まず、カーブを作って【[編集モード] > [W]キー】から細分化します。
視点を[テンキー7]で上部に移動させ、カーブの位置を中心からずらします。
プロポーショナル編集をONにします。減衰タイプはリニアがいいです。一番クセのないうずまきを作ってくれます。
回転の中心を3Dカーソルにして、3Dカーソルを[Shift]+[S]で原点に持ってきます。
この状態でカーブの一番端の頂点を選び、[R]キーで回転させると、だんだんとうずまきができていきます。好みの場所で止めてください。
同じ要領でらせんも作れます。カーブを中心からずらし、プロポーショナル編集と回転を利用してぐるぐる回すだけです。
減衰タイプを変更すると、色々とクセのあるらせんが作れます。
視点の方向に回転してくれるので、視点を動かしながら通常のカーブにこの手法を使うと、
うずまきを利用した、面白いカーブが色々と作れます。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第一話 その1【ちょっとしたメモ】
3月は色々と忙しく、あまり難しいことを考えたくないので、『けものフレンズ』のことを書いていきます。
3DCG的に面白いことをやっているのにいまいち伝わってないようなので、その辺のことを書いていこうかと。
ていうか、このアニメには伝わる人にだけ伝わればいいという、突き放した雰囲気があります。そこも好きです。
まぁ単に「ここすき」というシーンをだらだらと書いているだけの記事になるでしょう。
まずこのアニメを見たとき最初に驚いたのはほほのふくらみ。
なんでこんなことしてるんだと思って、模写モデリングしてみました。
ちなみにこれ下手だと思っている人が居ますが、膨らませずに素直に平たくする方がはるかに楽です。確実に何らかの意図があってそうしています。
最初はかわいいからそうしてるのかなと思ったのですが(それもあると思いますが)、実際モデリングしてみるとこのモデルは顔をどこから見ても崩れにくいことが分かりました。
実は3Dのモデルも2Dと同じように作画崩壊します。見せちゃいけない角度というのが必ずあって、もしそういう角度になったら細かく顔を修正する必要があります。
でもほほを膨らませると、顔が球体に近くなるからなのか、そういった崩壊する角度が無くなります。
おそらく短期間で制作しなくちゃならないので、修正作業のような時間のかかりそうな手順が必要ないように、かなり研究したのでしょう。
その結果出てきたアイデアが、ほほを膨らませるということなんじゃないかと思います。
口が埋め込み式なところも結構好きです。
顔の中にメッシュをおいて、細かくモーフさせてるんだと思います。
【追記】3D部分と同じように入りと抜きが入っている線が出ている事と、手描きにしては滑らかすぎることでメッシュ(少なくともベクター)だと判断したんですがどうなんだろう。誰か知ってたら教えてください。
目の周りの影が消えているので、目は張り込みだと思うんだよなぁ
ここだと消えてないので、シーンによって色々と手法を変えている気はします。
ニコ動で見ている人はあまり気づかないと思いますが、線に入りと抜きを使っています。
大画面で見ると良くわかります、ニコ動で見た時とは違った印象を受けます。
これの弱点は、線がざわついちゃうというところなんですが、
止め絵が多いからやってるんじゃないかというのが、ぼくの予想です。
それに、リスクあるのにやってるということは、この表現が好きなんでしょうね。(私も好きです。)
そういう変なこだわりが多いのも、けもフレの特徴です。
そこは最初ちょっとうざいと感じるんですが、だんだん見ていくうちにクセになってきます。
そういえば、C4D使って作っているそうですが、そこもこだわりなんでしょうね。
こういうメジャーじゃないモノを使っている人は相当スキモノです。
PhotoShopの古いバージョンをあえて使っている人と同じように、絵に対するこだわりを強く持ってないとそういうことはしないかと。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第一話 その2【ちょっとしたメモ】
前回の記事の続きです。今月は忙しいので、けものフレンズの記事を書いていこうと思います。
最初の狩りごっこシーンで木のUVの貼りミスがあるのですが、ここも好きです。
普通ならただのミスなんですが、こういったミスが、けもフレのユルい雰囲気を上手く表現していて、「あまり張りつめてがんばらなくていいよ」と言われている気持ちになります。
もしかしたら、わざとこういうミスを仕込んでいるのかもしれません。
なんでそう思うかというと、けもフレの製作者って超ロングショットなどの見づらいシーンにこだわりを入れたがるんですよね。
耳が下がって、しっぽが動いてる。
実際の動物の動きを再現したサーバルジャンプのシーンも超ロングショット。
耳の方向が細かい。
目立たないように入れているのは渋いですねぇ。
あと、狩りごっこのシーンでちゃんと草生やしてスピード感出してるのも
CG分かってるなという感じがします。
あえて言及しないですが、こういう場面で、地面に何も置かず、ツルツルの地面をただ映すという、スピード感も何もありゃしないアニメは結構あります。
OPのこの場面(スピン・アラウンド・ショット)も、背景に情報量の多い木や山を置いて、スピード感を高めています。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、結構これできてない映画やアニメは多いです。ハリウッド映画でも出来てないことがあります。カメラ回転させているのに背景が空だけとか。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第一話 その3【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、けものフレンズの記事を書いていこうと思います。
その1はこちらです。
3DCGとはちょっと離れるんですが、ぼくが最初にこのアニメ好きかもと思ったシーンはこれでして。
このシーンの何が好きかというと、二人がカメラから映らなくなった後の風景まで映してるんですね。つまり映像の余韻というのを理解している。普通は見切れる前にカットしちゃいます。
北野武監督がよくやるんですが、ぼくはこれが大好きでして、これやられるとなぜか切なくなるんですよね。観客は傍観者でしかないことを強く意識させられて。
上のシーンでもう一つ思うのが、けものフレンズのキャラって、陰をテクスチャに描きこむ方式とってるんですよね。
ふとももと脇の下にいい感じに影が入っていて、これだけで立体感を出そうとしているのがよくわかります。
キーフレームの補間方法も見ていても面白いですね。
このアニメはコマを抜かず、フルアニメーションで動いてるので、結構この補間方法がはっきりわかって面白いですね。
全てに同じ補間方法を使っているわけじゃなく、場面やキャラクターごとに少しずつ変えているみたいです。
一話には出てきませんけど、後々でてくるスナネコちゃんがこのバックという補間方法を使いますね。こんな方法でキャラを立てて来るとは思いませんでした。
こんな視点で見てるのは僕だけのような気がしますがw
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第二話 その1【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、けものフレンズの記事を書いていこうと思います。
第一話その1・その2・その3
いつまでも第一話見ていてもしょうがないので、第二話に行きます。
第一話はまだ語りたい部分があるんですが、まぁそれはそのうち他の話数を語る中で、話していこうかなと。
第二話で最初にギョッとするのは、OPのかばんちゃんのお尻ですね。
これっておそらく、法線膨らましてズボンを作ったときに出てくる特有の現象で、お尻のウェイトが残っているので、お尻と同じように曲がってしまったということ何じゃないかと思います。
だたこれ、一話のOPでは隠してるんですよね。
面白いので、第二話からカメラを引いて見せることにしたようです。
低クオリティなことを逆に利用して面白くするという、けもフレの良さがよく出ています。
このフォッサちゃんのひざもギョッとします。
おそらく補助ボーンもウエイト調節も使ってないので、潰れちゃったんだと思います。
そしてこれも隠すつもりが無い。画面中央に堂々と持ってくる。
隠すから欠点になるのであって、堂々と見せれば個性。
と考えているんじゃないかと。
レゲエの曲を作る人はわざと古いカセットテープに録音して音を歪ませるんですが、それと同じようなことをしてるんじゃないかと思います。
実際こういった現象を堂々と何回も見せられるので、見ているうちに慣れてしまうんですよね。
ていうか、この歪みが変なドラッグ感を生んでいて、見ててクラクラしてくる。
歪んでいたほうがいいとすら思えてくる。
これもけもフレ特有の現象なんですねぇ…。
ちなみにこの後の話数に出てくるPPPライブで、この歪みによるドラッグ感が爆発する事になります。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第二話 その2【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、けものフレンズの記事を書いてます。
第一話その1・その2・その3
第二話その1
第二話は水がよく出てくるのでその話をしようかなと思います。
けもフレは背景がけっこうガチで、水面反射なんかもちゃんとやってるんですよね。
上のシーンは画像を上下反転させれば簡単にできるかなと思ったんですが、
下のシーンなんかは画面に写ってない雲なんかも、ちゃんと作って反射させてます。
ここなんか、反射してる雲の形が時間経過にしたがって変化してて、
細かいことしてるなぁと感心します。
あと超地味なポイントなんですが、波の立ち方も好きなんですよね。
きちんと水と接触しているところのメッシュを盛り上がらせて、しかも動かしてます。
3Dなんでこういうリアル波もありなんですが
こういう記号的な波のほうが、好きなんですよね。
セッティングが大変な割に、リアルなやつに比べて手抜きに見えるという
あんまり報われない波なんですが。
ファイアーエムブレムifのPVでこれが使われてて「おお!」と思ったことを思い出しました。
ここなんか見てると、ちゃんと接触している所だけ波が立つように設定してるんだな
ということがよくわかります。なんで前輪だけ入れてないのか謎ですが。
ちなみに僕が一番好きなフレンズはこのジャガーさんです。
車が故障しているときに助けてくれた、地元のトラックドライバーという感じがして好きです。
この顔が良い。
後ろのやつらの座り方に性格が出ている点も細かくて好きです。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第三話 その1【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、
けものフレンズの好きなところをまとめた記事を書いてます。
第一話その1・その2・その3
第二話その1・その2
第三話はCG背景が多く出てくるんですが、けっこう好きな背景が多いです。
なんで好きかというと、プレイステーション時代を思い出すんですよ。
一枚絵背景に、操作可能なポリゴンのキャラクターを置くという手法が当時流行ってたんですがそれを思い出すんですね。
キャラクターと背景に、別の理論のシェーダーが使われている所とか実にそれっぽいです。
バンプマップやノーマルマップを使っていない、のっぺりとした質感もそれっぽさを出しています。
前に輪郭線に入りと抜きが入ってるからザワザワしちゃってると書きましたが、
これもプレイステーションっぽいんですよね…。
プレイステーション時代のキャラクターって、ハードウェア性能上の理由から、動くと少し輪郭がザワザワするんですね。それと似ている感じがするんです。だから懐かしくなる。
けものフレンズのCGになんでこんなに惹かれているのか、自分自身よく分かっていなかったのですが、もしかしたらこういうプレイステーション時代のCGを懐かしがっているのかもしれません。
この背景もなんかそれっぽいんですね。
ただ、空気感フィルターなどの現代的な撮影処理が入っているので、やっぱり今のアニメであることも確かなんですね。懐かしいだけではないという、変な違和感がある。
それが、けもフレクオリティなのかなぁ…。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第四話 その1【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、
けものフレンズの好きなところをまとめた記事(ファンにありがちなの過剰な妄想)を書いてます。
第一話その1・その2・その3
第二話その1・その2
第三話その1
スナネコちゃんは、このフルアニメでグニュッと迫る、振り返りが好きです。
色々なことにすぐ興味が出るキャラだってことを表現するために、体ごと相手に向けています。ここで目だけ動かすようなことをやると、同じ興味津々キャラでも卑しい感じになってしまいます。このアニメではフェネックちゃんがよくやってますね。
顔を一旦沈ませて、キーフレームの位置を一度通り過ぎてバックしています。
キーフレーム間の補間処理を上手に使うと再現できます。
下は同じ振り返りモーションに、ベジェとバックの2パターンの補間処理を当てています。
補間処理が違うだけなのに、だいぶ印象が変わることがわかるでしょうか。
けものフレンズは補間処理を変更してキャラクターの印象を変えるということを結構やります。もちろん他のアニメでもやるんですが、フルアニメのけもフレではより強く効果が出ています。
補間処理ってちょっと変えるだけで、本当に印象がガラリと変わるんで面白いんですよね。
体の一部分だけを変えるなんてことをやるのも効果的なので、ついついハマってしまいます。
で、こんなことばっかやってて時間がなくなると。
最近では手動で付けることもできるようになりましたね。
より自然な動きを付けたいときによく使います。
スナネコちゃんの場面を見ていてふと思ったんですが、カメラに対して顔をそむけて喋ることが多いんですね。
これが実に動物っぽい雰囲気を出してるなぁと思います。
動物ってこっちのために色々動いているわけじゃないので、カメラの反対側行っちゃったりするんですが、その感じがよく出てると思います。
スナネコちゃんって一歩間違えると、凄い媚びたキャラになりかねないと思うんですが、このカメラの反対を向きながら喋るという演技で、上手くその辺を回避できているんじゃにかと個人的には思ってます。
物語に必要だから出ているんじゃなくて、ずっとそこに居たという感じがします。
3DCG方面から見る『けものフレンズ』第四話 その2【ちょっとしたメモ】
今月は忙しくて何も考えたくないので、
けものフレンズの好きなところをまとめた記事(ファンにありがちなの過剰な妄想)を書いてます。
第一話その1・その2・その3
第二話その1・その2
第三話その1
第四話その1
ツチノコちゃんの胴部分はてっきり肌だと思ってまして
こんな格好してるんだ吉崎観音先生エロいな、と思っていたらそんなことありませんでした。
こういう影色が明るすぎるせいで起こる現象を、
ナウシカノーパン現象と個人的に呼んでます。
いかに影色を見て肌かどうかを判断してるかってことだと思うんですよね。
下の場合なんて、光が当たっている部分は白なので、本来肌に見えないはずなんですが、
影色が赤みががっているせいで肌に見えます。
で、ツチノコちゃんがでてくるシークエンスで一番好きなシーンはここです。
このシーンって、こっちを通らしたほうが楽だと思うんです。
ジャンプさせる必要も無いですし、この足元の部分を隠すために、噴水の枠の部分を別レイヤーにする必要もなくなりますから。
ただそれをしてしまうと、ツチノコちゃん興奮度合いが表現できませんし、ジャンプ力が高いというキャラもどっか行っちゃいます。
だから少し苦労してでも、まっすぐ向かわせたということなんでしょうね。
ほんと、スキがあればキャラを立ててくるアニメだなぁ…。